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【フィリピンのハラル事情】マニラ

人口が1億人を超えたというフィリピンですが、この国の人口の約9割はキリスト教徒であり、イスラム教徒は、約5%とされています。また、インドネシア、マレーシアに近いミンダナオ島は、ムスリム自治地域の存在からもムスリムは一定数おり、進行している投資額10億ペソ(約23.6億円)のハラル・パーク設立の計画からもフィリピン国内でのハラル市場の拡大が期待されます。

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(図: 沿岸部に並ぶビル群と海を眺める道路)

今回の視察は飛行機の国際便の乗り換えの際に行ったもので、夜から翌日の昼という短い時間かつ同国の首都・マニラなのでミンダナオとは環境が異なりますが、ニライ・アキノ国際空港から近い場所で観光客、地域住民の消費について見てきました。



街や人々の様子

空港を出たのが夜9時過ぎであったのにも関わらず、多くの人をタクシーから見ました。都市部であったのもありますがとても賑やかで、日曜でしたがバーやレストランといったところにとても多く客が集い、飲食を楽しんでいるようでした。治安が悪いと言われつつもATMが外にあり、深夜でも使えることには驚かされました。また、0時前にはホテルに入りましたが、外から響く騒音や、人々の話し声は絶えず陽気ささえ感じました。
多くの人間が英語を使えるということもあり、タクシーやレストラン、ホテルといった所でインタビューができたため、他のASEANの国よりも現地事情を汲み取り易いかもしれません。翌朝は5時あたりから市街を歩き回りましたが、点々とフルーツや軽食の屋台が店を構えていました。また、各所に寝ている人がいることや、街中にも関わらず野良犬が歩いいていることには少し驚きました。ごみが散乱しているところも散見され、衛生環境は良くは見えませんでした。

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(図: 路上の屋台)

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(図: ゴミ捨て場をあさる野良犬)


沿岸部のデパートに近い区画ではヒジャブを付けた女性が見られました。フィリピン人らしいムスリマも、他国からの観光客らしい方もおり、なかなか判別がつかない方もいました。細かな事情はつかめませんでしたが、東南アジア系の方がほとんどかと思います。ローカルと見られる方のヒジャブは、マレーシアに比べ色が淡く、薄手のスカーフ状のものが多くみられました。

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(図: 街中のデパート)


市街のレストランやホテル

観光客と思われるムスリムの多い区画を歩いているとアラビア語の看板を掲げるホテルを見つけました。インタビューをするとキブラが各部屋に置かれているといったことをフロントで説明されました。近くにあった格安の宿や私自身が宿泊した宿にはキブラがなかったことから推測すると、ムスリム対応しているホテルは限られているかと思います。このホテルの道路を挟んで向かいのレストラン、そしてホテルの横のレストランはハラルであるとホテルのフロントで言われました。そこで向かい側のレストランに行きましたが、店内にはハラル認証マークがなく、ウェイターもハラルマークを掲載していないと言っていました。

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(図: 訪問したホテルと周辺の隣接するレストラン)



アラブ料理レストランと思われる同店では、中東系の観光客と思われる方々の6人のグループが朝からケバブのプレートをつまんでいました。立地からしても向かいのホテルの宿泊客だと思われます。

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(図: レストランで出されたケバブ)



コンビニでのハラル商品

さて、ハラル食品に関して、コンビニチェーン数件を見て回りました。まずは、コンビニ業界のシェアトップであるセブンイレブン、そしてミニストップ、サークルK に行きました。
ハラル商品はカテゴリーごとに1アイテムあるいは2、3といった形で見られましたが、ほとんどがフィリピンかインドネシアの認証団体のものでした。JAKIM認証(キャドバリーのチョコ)を除き、認証マークは商品の背面あるいは側面に付いていました。ムスリム消費者からすれば、マークで識別ができることは大きなメリットかとは思いますが、アイテムがハラルであると記憶するまでは手間がかかります。これはハラルマークがフィリピン国内マーケットにおけるシェア取得の大きな要因にならないことが背景にあるのかもしれません。

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(図: コンビニチェーンの外観)

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(図: ハラル製品パッケージ チップス、キャンディー)


アイスやチョコなど、マレーシアやその周辺国であればタイのものが多いカテゴリーにおいてMUI(インドネシア)の認証ものが多く見られたことは、AFTA(ASEAN自由貿易地域)の存在や物理的な距離が影響していると考えられます。
買い物をしたのはサークルKだけですが、買ったものを紙袋に入れられたことは、周辺国をいくつか回った中でも経験しておらず、少し不便でした。

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(図: 商品の入った紙袋)




おわりに

実際のところ、アイテムとしては多くありませんが、現在私が滞在しているマレーシアのスーパーの調査にて、フィリピンの認証マークの付いた食品が流入していることは確かです。今後ハラルアイテムの増加と国内資本の企業のインバウンド、アウトバウンドがどう動いていくのか。非ムスリムが大多数を占める国の動きとして注目です。



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