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2017外国人が選んだ飲食店「glutenfree cafe little bird(グルテンフリーカフェ リトルバード)」

渋谷区上原にある「glutenfree cafe little bird(グルテンフリーカフェ リトルバード)」は、小麦やグルテン、麦類を一切使用しない料理を提供するお店です。リトルバードは国内の食べログのような口コミサイトではあまり評価されていませんが、旅行口コミサイトで世界最大の閲覧数を持つTripAdvisor(トリップアドバイザー)では、外国人から絶大な支持を受けています。旅行者の声を集めてランキングにした「外国人に人気の日本のレストラン 2017」では、初登場で第7位。過去1年で高い評価を一貫しているお店に送られるエクセレンス認証 (Certificate of Excellence)も受けています。ではこのわずか15席程度の小さなカフェに、外国人が連日押し寄せる理由とは何でしょうか。実際に行ってみました。

 

アレルギー体質を味方にした究極のおもてなし

リトルバードは代々木八幡駅から徒歩3分、富ヶ谷図書館の向かいのビルの3階にあります。エレベーターへの入り口は狭く看板も目立たないので、はじめて来る人は分かりにくいかもしれません。こじんまりとした素朴な雰囲気の隠れ家的なカフェです。


リトルバードの先代のオーナーはグルテンアレルギーのパティシエでした。自分と同じ悩みをもつ方のためにも、美味しいグルテンフリー料理を提供しようと、アレルギー対応の勉強や料理に適した米粉の開発にも携わってきました。なのでリトルバードのメニューには、オリジナリティと味にもこだわりがあります。普通はもちもちとした小麦粉のピザも、リトルバードでは米粉のサクサクとした食感のピザに変身。

ベジタブルミックスピザ ¥800



ワッフルやクレープなど普通は小麦粉で作られるデザートも全て米粉を使用。ワッフルはさっくり、クレープはもっちりとした食感です。

米粉ワッフルとバター&アイスクリーム ¥900



一度は閉店したリトルバードですが、前オーナーより知識と技術を譲り受けた当時の店長の岡村さんが2016年、代々木八幡にリトルバードを新たにオープンさせました。なんと26歳の若き店長の誕生です。

 

小麦満載の和食メニューに日本の米粉で挑む

日本では、グルテンフリーと言ってもピンとこない人が多いかもしれません。しかし日本を訪れる外国人のなかには、小麦アレルギーやグルテン不耐症、セリアック病などの人たちが少なくともいます。これらの疾患は呼吸器系に出たり、下痢や便秘など人によって症状が極めて様々であり、唯一の治療法が無グルテン食(グルテンフリー)を厳守することだと言われています。この対応の遅れが今、訪日観光客が爆発的に増加するなかで問題になってきています。

旅の醍醐味はその土地の食事であり、日本に来たら和食を食べたいと思うのが当然でしょう。しかし、外食をするにしてもラーメン、天ぷら、うどん、かつ丼、という人気の定番メニューは小麦粉のオンパレード!麦類すべて排除するのは容易ではありません。また、発酵食品が多い日本では、味噌、醤油、酢などの基本調味料にもグルテンが含まれているので注意が必要です。そうなると和食どころか食べるものすらありません。日本ではまだ東京でもグルテンフリーの飲食店は希少なので、リトルバードはセリアック病などの疾患をもつ人たちにとって、命をつなぐ駆け込み寺となっているのです。ここではハンバーガーやピザの他にラーメン、うどんなど和食のメニューもグルテンフリーで食べることができます。

グルテンフリーラーメン ¥800



こちらのラーメンは米粉の麺を使用し、スープもグルテンフリーです。私たちは普段、当たりまえのようにラーメンと餃子をセットで食べていますが麦アレルギーの人たちにとってはまず口にできないコンビネーションです。外出先で食べたいメニューを選ぶことや、ビールを飲みながら餃子をつまむことも難しいことなのです。

米粉の餃子 ¥600



 

アレルギー体質を利用した逆転の発想

前オーナーもグルテンアレルギーでしたが、現オーナー兼店長の岡村優子さんも麦などに含まれるグルテンに対して赤く斑点ができたり、酷い時は呼吸が苦しくなったりする重度のアレルギー体質です。そのため、自分と同じような辛い状況にある人の気持ちがよく分かると言います。たとえグルテンフリー製品であっても、微量に入っていると感じる時は企業に何度も確認をするそうです。それは麦に敏感に反応する体質の岡村さんだからこそできることなのかもしれませんが、その根底にはアレルギーの人でも平等に安心して食事ができる場所をつくりたいという切なる願いがあります。

エクストラバージンオリーブオイルの入ったドリンク



 

グルテンフリー後進国から脱出するために

岡村さんは現在、リトルバードを通してグルテンフリーを広げる活動を少しずつはじめています。東京オリパラに向けてインバウンドを獲得したいと言いながら、大手飲食店もホテルも、対応どころか認知すらないのは問題であると言っていました。また、日本を代表する高級ホテルから、「宿泊中のお客さまの食事の対応をしてほしい」という電話を幾度も受けて疑問を感じているそうです。日本では欧米のようにパンやパスタを毎日食べる習慣も少ないので、小麦アレルギーの人もまだ少数なのかもしれません。しかし、食の欧米化が進む日本もそのうち大きなテーマになってゆくのではないでしょうか。グルテンフリーの普及はハラールと同じように容易ではありませんが、食の多様化の対応としてエリアごとに取り組んでいく必要があります。小さなカフェからはじまるグルテンフリー推進活動に、今後も注目です!
(土岐)




店名 glutenfree cafe little bird
住所 東京都渋谷区上原1-1-20 JPビル 3F
電話 (03)3460-8282
営業時間 12:00~21:00(不定休)
 

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