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ハラル焼肉の「炭やき屋 西麻布本店」 オーナー ロジャー氏インタビュー

西麻布でハラル焼肉料理を提供する、炭やき屋 西麻布本店のオーナー「ロジャー・ディアス氏」へお話を伺いました。
3年前に認証を取得し、現在では50%がムスリム客だと言う。
実際にムスリム対応を行って来たロジャー氏の話ですので、非常に参考になります。

炭やき屋




なぜハラル対応を始めたのか

炭やき屋は18年前に開業し、8年前に前オーナーから譲り受けた焼肉・ホルモン専門店です。西麻布と言うエリアはオフィスの移転が多く顧客の確保が困難で個人店の経営は難しいエリアでした。そんな中2012年にマレーシア ハラル コーポレーションのアクマル社長と出会い、訪日ムスリム観光客が「食」の面で非常に苦労している事、また日本の焼肉を食べたがっているという話を聞き、ハラル対応に取り組む事にしました。

炭やき屋 入口



ローカルハラル取得後のイスラム教徒の観光客数

ロジャー氏プロモーションするできる場所もなく、最初はほとんど来ませんでした。
ただ昨年7月頃から大幅に増えてきました。やはり昨年7月のマレーシア含む5カ国へのビザの緩和が大きかったです。現在お客様の50%はイスラム教徒の方となっており、その内の8割はマレーシアからの観光客です。最近では中東の方も増えてきて、訪日の際には必ず立ち寄ってくれるドバイの常連客も出来ました。

旅行会社やホテル等への営業も功を奏し、インドネシアやタイの旅行会社がお客様を連れて来てくれるようにもなりました。
注)タイのイスラム教徒の比率は全人口の約5%程度


日本の焼肉への反響は?

焼肉ハラル牛肉のシェアはオーストラリア産が圧倒的に高く、イスラム教徒の方の多くはオーストラリア産の牛肉を主に食しています。そのため日本の油ののった柔らかい肉は好まないのでは?等の声を良く聞きますが、実際には「やわらかくて非常に美味しい」との意見が大半ですね。油っこくてあまり好きではないとの声はあまり聞いたことはありません。



苦労されている点について

焼肉ハラル対応にあたり、牛肉を宮崎のハーブ牛へ、鶏肉は元々ブラジル産を使っていたが、14年1月より青森のシャモロックがハラル認証を取得したため切り替えました。その為結果的に以前使用していた肉よりも品質は向上したのですが、当然コストが高くなりました。品質が良い肉を使用している事ももちろんですが、ハラル認証の肉は屠殺等の兼ね合いからどうしても従来の肉よりも値段は高くなってしまいます。それをどう価格に反映させるかが一番の課題です。

今後の運営方針


ロジャー氏とローカルハラル証明書ハラルは宗教的な食事と誤解される方が多いですが、誰が食べてもいいものです。ハラルについて学ぶうちにハラルはオーガニックに近いものだと捉えるようになりました。今後は品質向上と日本人へのアピールするために、オーガニックなメニューも取り組んで行きたいと考えています。
※⇒写真:ロジャー氏とローカルハラル証明書

最後に、その他アピールはありますか?


当店には毎年マレーシアの元首相であるマハティール氏にご来店いただいてます。今年も5月にご来店いただきました。またクウェート大使館の方にも良くお越しいただいています。3年間運営する中でイスラム教徒の方への対応のノウハウが出来ました。
ですのでイスラム教徒の方を日本へ迎える企業の方、旅行代理店の方、もちろん個人の方もぜひ一度ご来店いただけたら嬉しいです。



炭やき屋 WEBサイト
http://www.sumiyakiya.com/halal/





ロジャーさん、ありがとうございました。
尚、当店のハラルは㈱マレーシア ハラル コーポレーションが提唱する「ローカルハラル」という規格となります。例えばイスラム国であるマレーシアでは、本来店舗がハラル認証を取得するにはアルコールの提供はできません。また厨房自体を完全にハラルの物だけを扱うようにしなければならいため、日本の外食にとっては完全なハラル対応は困難です。
そこでマレーシア ハラル コーポレーションでは、調理器具や食器を分け、ハラルとハラム(ハラルではない物)の保存を分け、ハラル食材だけのメニューをつくる、イスラム教徒にアルコールは提供しない、従業員にハラルを管理する教育を施すなど(ほかにも細かい基準があります)、日本人とイスラム教徒が食事の場でも触れ合える環境をつくるというイスラム教徒である自身の経験から、許容できる日本にローカライズした規格を作る事で日本国内でのイスラム教徒の対応ができる環境づくりを提案しています。
※「ハラル」にローカライズは存在しない、との声も一部あり賛否ありますが、ムスリムの社長が日本で生活しにくい同胞ムスリムの為に作った規格とのことです。
ローカルハラルを取得する際には、どんな規格であるのかを『お客様が判断できるように』正しく伝える
知識が必要だと思います。


文責:ハラル・ジャパン協会 理事 千葉


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