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第36回ハラルセミナー&報告会

2015年12月15日(火)、『第36回ハラルセミナー&報告会』を開催いたしました。

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今年最後の開催となりました。この一年も多くのゲストにお越しいただき、ハラルの現状やインバウンド、アウトバウンドに関するお話をうかがうことができました。今後も更なるハラルビジネスのお役に立てる話を発信続けていく所存です。



ムスリムに本当に受ける味とは?
~その先の戦略の考案~


P1010696今回は、味覚リサーチのプロというべきお二人のゲストにお越しいただきました。株式会社味香り戦略研究所のコンサルタント 岩沢伝朗様と主席研究員 高橋貴洋様です。

皆さんは食品の味を数値化する機器、“味覚センサー”をご存じでしょうか。
味は学術的に「基本五味」といわれ、甘味、塩味、酸味、苦味、うま味、の五味で構成されています。味覚センサーは、この五味に渋味を加えた六味を数値・データ化することができる機器です。
今回講師にお招きした株式会社味香り戦略研究所は、この味覚センサーで測定したデータに加え、成分分析や歯ごたえ、香り分析などの科学的データと、市場分析、調査などのマーケティングデータを総合的かつ客観的にデータ分析して、主に食品会社、自治体へのコンサルティング事業や、講演事業を行っています。

高知県大豊町に碁石茶というカビつけして発酵させたとても貴重な伝統茶があります。
独特な味わいから、どのように販売戦略をしていけばよいか相談があったそうです。
早速、味覚センサーでデータ化したところ、赤ワインの平均的な味わいと味が類似していることがわかりました。そこで、従来、主に茶粥として“食べる”用途にあった碁石茶を、飲料として、更には“肉料理とのマリアージュ”を提案する戦略を打ち立てました。
最近ではミラノ万博に出展するなどワールドワイドな商品となっているそうです。

岩沢様からは、”ムスリム”に受け入れられる“商品”を追求するという大局的な視点から、”特定地域”のムスリムをターゲットにした“味”を追求するという、よりピントを絞ったご提案がありました。
東南アジアと中東、中央アジアでは “流行”や“嗜好性”、そもそも伝統的な味が違うのではないかという考察を、熱帯、亜熱帯の東南アジアと、乾燥帯の中東、冬の有る中央アジアでは気候も違ければ、採れるもの、食べられているものも違うこと、そもそも日本においても関東と関西ではうどんの出汁の味が異なっていることを例に挙げ、ロジカルにご説明いただきました。
また、飲食業における“顧客の要求“の多様さに対して、飲食店側は“味とサービス”で顧客の心を掴む難しさを背景からも、より顧客ターゲットを絞り、受け入れられる味をマーケティングしていく必要性をお話になりました。
高橋様からは、更に科学的な視点から、地域間の流行、嗜好性の違いについて、ご説明いただきました。
先ほど例にとった碁石茶と、他のお茶の双方を実際にデータ化したものを拝見させていただきましたが、みごとなまでにチャートの形が違っており、お茶によって味の違いが有ることが解りました。一方で、赤ワインと碁石茶はチャートがとても類似しており、“肉料理とのマリアージュ”が提案されている理由を目で見て納得することができました。このように食品ごとの特化した部分を適切にアピールすることで、販売戦略も顧客に提案することができるとおっしゃいます。
また過去の事例から、中国、インド、タイにおけるインスタントラーメンの味の違いについてもデータを元にご説明いただきました。売れている商品の味は、すなわち消費者の“嗜好性”と捉えることができます。ここでも、実際の味覚データをチャートで見ることで、商品の価格や見た目からはわからない“味の物差し”を読み取ることができました。
顧客視点から味覚データを見比べることで、その時の気分や好みで購入する商品を選択する目安になります。事業者側からすれば、味のタイプによって、マンネリ傾向にある棚やメニューの陳列を変えたりできますし、そのロジックを組むこともできるでしょう。

今回は、様々な事例を挙げて解説していただきました。日本と世界との味の捉え方の違いを知ることも販売戦略のひとつとして、役に立つかもしれませんね。各国・地域から来日された方々に受け入れられる味、好みの指向性を理解して、ハラルの食、ムスリムの方々にも受け入れられやすい味をデータから戦略を練ってチャレンジしてみてはいかがでしょう。

【味香り戦略研究所HP】http://www.mikaku.jp/index.html




UAEテストマーケティングと視察ツアー

P1010698(株)ファーストGlobal Business Promotion部斉藤由美様から11月に行われた「バーレーン+UAE テストマーケティング・視察ツアー」についての報告をしていただきました。

今回のツアーは「ハラールマーケットフェア実行委員会」の主催で、斉藤様は同実行委員会・運営事務局のメンバーとして引率されました。目的は、中東地域への日本企業進出のチャンスを提供する場とした現地視察です。参加企業は多岐にわたり、装飾品や生活用品を扱う企業様でした。注目されているバーレーンのハブとしての今を体感できるツアーだったようです。

イスラム・ムスリム市場において、アセアン、中東(GCC)は押さえておくべき地域です。アセアンであればインドネシア、中東であればバーレーンです。これらの国を軸にすることで、周囲国を開拓する目的があります。バーレーンの人口は約130万人。外国人よりもこの土地で生まれた現地の人が多く、ローカルテストマーケティングをするにも良い条件です。サウジアラビアと密接な関係があり、橋でつながっていることから、双方の行き来がしやすくなっています。ひとつの国に進出することで、行き来している周辺国の人たちの目にもふれることになります。進出している日本企業が少ないのも、今後拡大が予想される魅力でしょう。

画像を交えて、当日のスケジュールを詳細にご解説いただきました。
ドバイでは、現地セブンイレブンの1号店やインド系食品店、ショッピングモールの視察。バーレーンでは、工業団地のセミナーをはじめ、スーパーの視察。さらには進出している日本企業の担当者さまとの懇談もあり、とても充実した内容だったようです。「現地の方と直接話ができるのは、良い話だけではなく、苦労している点などの質問もできるので有効かと思います」と斉藤様。

実際に店舗を視察して斉藤様が感じたのは「日本の商品、食品はまだまだ少ない」ということです。日本食を知らないと、商品を手に取っていただいたり、認識していただいたりするには時間がかかります。しかし、それだけ開拓の未知数が広がっているということでしょう。現地に行くのは大変という企業様も、東京ビックサイトで行われている「ハラールマーケットフェア」では、現地からバイヤーを呼んで商談を行っていますので、ご興味のある方はご相談なさってみてはいかがでしょう。

【株式会社ファーストHP】http://www.the-first.co.jp/
【第3回ハラールマーケットフェア】http://www.jhfp.jp/
開催日:2016年4月13日(水)~15日(金)
場所:東京ビッグサイト 東1・2(ファベックス2016会場内)




セミナー終了時には、登壇者様や参加者同士の名刺交換も盛んに行われ、情報収集の場としても活用されております。専門分野もそれぞれ違う企業が集まることで、情報の交換の幅も広がっていくことでしょう。

次回開催は、2016年1月19日19:00〜です。
ご興味のある企業様、ご参加希望の方は、お早めに申し込みください。
http://www.halal.or.jp/service/seminar/

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