ハラル・ジャパン協会 TOP >  ハラルニュース >  「これで分かる!ハラール対応セミナー」を開催!

「これで分かる!ハラール対応セミナー」を開催!

4月8日(水)、南都銀行本店6階大ホールにおいて、標記セミナーを開催しました(主催:南都銀行 協力:南都経済研究所)。奈良を訪れる外国人観光客の増加に伴い、イスラム教徒(ムスリム)の来訪も増えています。これらの方々を心からおもてなしするには、ハラール(イスラム教の戒律で許されたもの)に関する正しい知識が必要と考え、このセミナーを企画しました。
ホテル・旅館、レストラン・料理店、自治体関係者など、110名の方にご来場いただきました。


冒頭、南都銀行公務・地域活力創造部の和田悟部長が「奈良にも多くのイスラム教徒の方が来られています。今日の話をヒントに、多くの方々を奈良観光に引きつけてください」と挨拶。引き続き講演がスタート。概要は、以下のとおりです。

第1部 講演 「ハラール対応入門」
▶講師 一般社団法人ハラルジャパン協会 代表理事 佐久間

第2部 講演 「ハラール食の実際 」
▶講師 株式会社 梅守本店 代表取締役 梅守康之氏/新規事業部 梅守志歩氏



第Ⅰ部 講演 「ハラール対応入門」

image003「ハラール」を知っているか否かで今後大きな差ができるが、まだ緒についたばかり。今日、ここに来られている方々はトップランナーだ。

 ハラールは一過性のブームではなく時代の潮流(トレンド)で、今後ますます重要になる。
イスラム教徒は親日家でアジアに半数。熱帯の砂漠に多く住むので、甘いもの・辛いものを好む。肥満体や糖尿病が多く、我々より寿命が短い。だから健康・長寿でスリムな日本人を尊敬している。
 ハラールは「イスラムの聖典で許されたもの」。食べ物だけでなく、ライフスタイル全般にわたる。時間を守る、人を傷つけない、戦争をしないなど。
 食べ物については豚および豚由来のものはダメ(ノンハラール)。ゼラチン、ショートニングや乳化剤に豚由来のものが入っていてもダメ。基本的に土・川・海由来のものはハラール。

 「ハラール認証」は約40年前、多民族国家であるマレーシアで生まれた。多種多様な輸入品の中から、ハラール商品を即座に見分けられるよう、マークを付けたのが始まり。
ハラール認証はISO同様、「施設の認証」。
東京五輪では訪日外国人は約2,000万人と予想、するとイスラム教徒は100~150万人となり、これは昨年来日した韓国人や台湾人のレベルだ。
 ハラールだけを考えず、ベジタリアン料理や英語表記などの外国人対応と一緒に進めればよい。ハラール食品は、日本人向けには「ヘルシーな食品」として売れる。

 在日イスラム教徒は約20万人。彼らは輸入したハラール食品を食べている。まずは彼らに奈良に来てもらい、奈良のハラール食を食べてもらおう。
 ハラールのお土産もいい。岡山のきびだんごや沖縄の黒糖菓子には、ハラール認証を受けたものがある。食べ物以外ではホテルなどでの「お祈りスペース」の確保も大切だ。
 単にハラールだけでなく「ハラールで、しかもおいしい」を考えなければならない。精進のような和食では「味がない」といわれる。彼らが好むのは1にラーメン、2に和牛(しゃぶしゃぶ、すき焼き、焼肉など)、3に天ぷらなどの揚げ物。寿司は食べるが、刺身はほとんど食べない。

 食に関しては、4つの質問をすれば失敗しない。①どこの国から来たか、②刺身が食べられるか(食べられればメニューが広がる)、③来日は何度目か(多ければ新たな食にチャレンジ)、④アルコールは飲むか。イスラム教徒にも個人差がある。これらの情報を料理長に知らせれば良い対応ができる。
 日本でもハラールの和牛が手に入るし(業務スーパーなど)、たいていの大学の近辺では、ハラール食品が充実している。

 日本で「完全ハラール」はムリで、そんなことをすれば日本人客を失ってしまう。「ノーポーク・ノーアルコール」とか「ムスリムフレンドリー」(食材はハラールだが、アルコールは出す 等)などの「寛容なハラール」もある。美濃吉やホテルグランヴィアも、ムスリムフレンドリーだ。
 大切なのは、取り組みの「情報開示」で、これを少なくとも英語でやるのが望ましい。
最後に。ハラール対応はあわてず、まずは勉強して参入に備えて準備を。取り組んだら旗を上げる(Webなどで公開)。すると国内外から注目される。皆さんはトップランナー、頑張ってほしい。


第Ⅱ部 講演

image005[梅守康之氏]
寿司の製造・販売をしている。かつて重病で入院している子供たちにクリスマスイブの夜、こっそり寿司を持ち込んで食べてもらった。そのときの笑顔が忘れられない。平成25年に寿司づくり体験「うめもり寿司学校」を始めた。
香港などからの外国人観光客に人気で、これまで約2万人が来られた。「イスラムの人が食べ物に困っている」と聞き、ハラール認証に取り組んだ。今後「オール奈良県」で、一丸となってインバウンドやハラールに取り組めないかと考えている。

image007[梅守志歩氏]
ハラール認証への取り組みは、昨年8月にスタート。プレ監査で認証取得が可能か見てもらい10月に本監査、11月に認証を取得。3ヵ月の短期間だったが、熱が冷めないうちにタイムスケジュールを決めて取り組むことが大切。 
当社は和食だったので野菜(土のもの)や魚(海のもの)が多く、認証が取りやすかった。

 全ての原材料の「商品企画書」を取り寄せ、チェックした。疑わしいものはそのモトにまで遡り、ハラールであるかどうか確認した。


 社内スタッフへの教育・周知徹底が大切。イスラム教の教えを正確に知り、理解して取り組むことが必要だ。
このあと質疑応答とバリュー開発部・大田直樹部長の閉会挨拶で終了。県下では珍しいハラールのセミナーで、「ハラールの考え方が分かった」「目からウロコが落ちた」とご好評いただきました。

(南都銀行公務・地域活力創造部 鉄田憲男)


分類から探す


このカテゴリーの記事一覧 最近の投稿 アーカイブ

Copyright © Japan Halal Business Association. All Rights Reserved.